PAY.JP Platformを試してみた
最近、弊社でもひいきにしているPAYさんから、 これまで開発中だったお待ちかねのプラットフォーマー向けのサービス、 PAY.JP Platformをローンチしたという知らせを聞いたので、早速試してみることにした。
PAY.JP Platformとは
例えばEコマースプラットフォームサービスのように、商品を販売するショップと購入を行うカスタマーのビジネスでは、ショップの登録・クレジットカード審査・管理から、ショップと購入者間の決済、そしてプラットフォーマーとショップへの入金処理までをAPIで組み込むことができます。 他にも各種シェアリングエコノミーサービス、CtoC/BtoC/BtoBサービスのプラットフォーム、クラウドファンディングといった、さまざまなマーケットプレイス型のビジネスユースの決済として活用することが可能です。
とにかくまぁ、公式でも説明しているので、詳しくはそちらを参照してほしい。
類似サービスにStirpeがあるけど、これのConnectという機能がStirpeのプラットフォーマー向けの機能になっていて、 これが似たようなプロダクトであると言える。
マーチャントという言葉について
ちょっと公式の説明で出てきた、マーチャントとプラットフォーマーという言葉だけど、 マーチャントという言葉がわかりにくい気がしたので、以下のように解釈するとしっくり来るということを補足しておく。
マーチャントとは、プラットフォームを利用して商品を販売したり、クラウドファウンディングであれば資金を得る起案者である。 つまり、プラットフォームを利用して、販売したりサービスを提供するユーザーの事を指している。
ほとんど既存のAPIの利用が可能
既存のPAY.JPのサービスとの差分だけど、支払い部分に関しては、殆どないと思ってOK。
ざっくりやることを書くと、
①は、ココの審査はPAY.JPが行うものなので、審査自体をプラットフォーマーができるようにする。 だけなので、自分たちで審査を代行したりみたいなことはやらなくてOK。多分プラットフォーム向けに対応する場合、新規に実装する部分の8割はこの部分だろう。 これらの画面に関してはAPIが現状提供されているので、APIを利用して自分で実装する必要がある。
②に関して言えばPAY.JPが絡む部分の書き換えはあまりない。 ちゃんとマーチャントのトークンを取得できるようにしておき、Charge Objectに決済手数料を設定するだけでOK。
こんな感じである。 プラットフォーム対応を行う際に決済部分のエンドポイントを切り替えたりということはなく、 既存のAPI・SDKに対してすこし拡張するだけで対応が完了できる。
他社製品との違い
基本的には他社製品である、Stripe Connectとコア機能はおなじようなものに感じる。 現状PAY.JP Platformのほうがローンチ直後というものあるのだろうが、 Stripe Connectよりもシンプルであること、安いことをウリにしているような印象を感じた。
いくつか注意点もある
現在も大絶賛開発中なので、いくつか現状にない機能もあるので導入前に確認してみることを推奨する。
通知用Webhookがマーチャント単位でも、プラットフォーマー向けにもない。
定額課金ないし、プランに対して platform_fee
を設定することができないので、
まだ定額課金に対してプラットフォームの使用料を請求することができない。*1
弊社ではPAY.JPの定額課金に頼った実装構成になっているので、PAY.JP Platformを利用するには、PAYさんが対応してくれるのを待つか、 PAY.JPの定額課金を利用するのではなく、自社で定額課金を管理する実装を書くかの2択になると思う。
今すぐに導入を急いでいるわけでもまぁないので、様子見でも良いのだろうけど、 他の事情があって、PAY.JPの定額課金を利用するのをやめて、自社で定額課金を管理する実装を書く事を検討しているので、 どっちでやっていくかは現在もお悩み中という感じ…
*1:今後対応予定だが、PAYさんはこのあたりの仕様をどうするかを現在悩んでいるとのでした。